先日、配属先の職員が交通事故で亡くなってしまいました。
それからというものの、配属先では死後の世界について
議論することが多くその度に非イスラム教徒の自分は
隅に追いやられることが多かったです。
今回のBlogは死後の世界について教えてもらったことや
調べたことをまとめようと思います。
■ 最後の審判
人間は死後、アッラーによって天国に行くか
地獄に行くかが決まります。これを最後の審判と言います。
最後の審判は墓の中で待ちます。
しかし、最後の審判はいつあるのかは人間にはわかりません。
アッラーのみが知っているのです。
下記、コーランより。
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007-187.
かれらは(最後の審判の)時に就いて,何時それがやって来るのか
とあなたに問うであろう。言ってやるがいい。
『それを知る方は,只わたしの主だけである。その時(最後の審判)を
知らせて下さるのはかれの外にはない。それ(時)は,
天でも地でも重い(重大事となる)。全く突然あなたがたにやって来る。』
かれらはあなたが,それに就いて熟知しているかのように尋ねるであろう。
言ってやるがいい。
『それを知る方は,唯アッラーだけである。』だが人びとの多くは分からない。
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■ 天国と天国と地獄
最後の審判の時、その死者は『先頭』 『右手(右側)』 『左手(左側)』の
3つのグループのどれかに分類されます。
『先頭』 『右手(右側)』は天国グループで、
『左手(左側)』は地獄グループになります。
下記、コーランより『先頭』について
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56-17. 永遠の(若さを保つ)少年たちがかれらの間を巡り,
56-18. (手に手に)高坏や(輝く)水差し,汲立の飲物盃(を捧げる)。
56-19. かれらは,それで後の障を残さず,泥酔することもない。
56-20. また果実は,かれらの選ぶに任せ,
56-21. 種々の鳥の肉は,かれらの好みのまま。
56-22. 大きい輝くまなざしの,美しい乙女は,
56-23. 丁度秘蔵の真珠のよう。
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下記、コーランより『右手(右側)』について
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56-32. 豊かな果物が
56-33. 絶えることなく,禁じられることもなく(取り放題)。
56-35. 本当にわれは,かれら(の配偶として乙女)を特別に創り,
56-36. かの女らを(永遠に汚れない)処女にした。
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『先頭』は天国でもよりランクが上です。
そのため、少年たちが付き人として、
決して悪酔いしない酒を注いでくれるのです。
そして果実、肉、女性(処女)は好きなだけ求めることができます。
『右手(右側)』はランクが下の天国になりますが、
果物や女性(処女)は豊富にいます(あります)。
ただ、いつも思うのはイスラム教女性信者は
この天国にいる処女のサービスについてどのように
捉えているのだろうかということです。
女性にとって処女の女性なんて全く興味が無いだろうし・・・。
語学力とイスラムについてもう少し知識が付いたら
イエメン人女性に天国について意見を聞いてみたいと思います。
そして下記、コーランより『左手(左側)』について
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56-42. (かれらは)焼け焦がすような風と,煮え立つ湯の中,
56-43. 黒煙の影に,
56-44. 涼しくもなく,爽やかでもない(中にいる)。
56-45. かれらはそれ以前,裕福で(享楽に耽り)。
56-52. 必ずあなたがたはザックームの木(の実)を食べ,
56-53. それで腹は一杯。
56-54. その上煮え立つ湯を飲む,
56-55. 喉が乾いたラクダが飲むように。
56-56. これが審きの日の,かれらの持て成しである。
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下記、コーランより『ザックーム』について
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44-43. 本当にアッ・ザックームの木こそは,
44-44. 罪ある者の糧である。
44-45. それは溶けた銅のように内臓の中で沸騰しよう,
44-46. 熱湯が滾りかえるように。
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地獄に行くと、熱風と熱湯の中
ザックームを喰らい、熱湯をがぶ飲みして
もがき苦しむのです。
ちなみに、コーランでは非イスラム教徒は例外無く
地獄に行くとされています。
そのため、時々、サナアの街で出会うイスラム教徒が
自分を地獄に行かせまいとして真剣にイスラム教徒への
改宗を勧めてきます。
■ 土葬
上記の用に最後の審判の後、肉体と精神が
天国もしくは地獄へ行くためイスラム教は土葬になります。
(肉体が無くなって骨になってしまっては天国へ行けない為)
埋葬する際は体の右側を下にして、顔がメッカを向くようにします。
下の写真はサナア市内の墓地の様子です。
埋葬された人が皆、同じ方向になるため必然的に全ての墓が
同じ方向を向くようになります。
写真の墓地は整然と並んでいますが、
場所によっては大きな石を置くだけの簡素な墓地もあります。